柘植予測 2006年Part1


柘植久慶氏自身が世の中の各種の事象について大胆に予測します。


1.北朝鮮問題

七月五日のミサイル発射実験は、その弾着地点からして
ノドンについてはかなりの精度を有している、と考えてよい。

テポドンの方はまだかなりの誤差あり、と見做すべきだろう。

多くの人たちが誤解しているのは、中国が北朝鮮に影響力を
行使できる、 と思ってきた点だ、

これを信じているととんでもない錯覚に陥ってしまう。

中国は北朝鮮を手の内のカードの一枚として使ってきたわけで、
ミサイル発射を知らなかったというのは、愚にもつかない
田舎芝居と言える。

中国の最終目的はアメリカとのグローバルな対決であるから、
それまでに少しでもアメリカの注意を他所に逸らせておきたい。

そのためのカードの一枚である。

北朝鮮は最終的に三つの道しかない。

一つは韓国の愚にもつかない盧武鉉政権の失政により、
金正日が統一朝鮮の大統領になって、北主導の下に
統一される こと。

これはもちろんパロディであるが ――。

第二には、自然崩壊または権力闘争による自滅だ。

この場合に一番困るのは韓国で、三〇〇万から五〇〇万の
難民が南下し、 韓国経済は地盤沈下してしまう。

中国へも一〇〇万くらいが向かうはずで、これまた大問題を招く。

そうした事態が恐しいので、これらの二国は北朝鮮を支持している。


第三には、中国の影響力行使にアメリカが見切りをつけ、
寧辺(ヨンビョン)の限定攻撃に踏み切る、という展開である。

堂々回(どうどうめぐり)に業を煮やしたアメリカがいつ空爆を
実施するか、 その時期は中国のインチキが露見した時点だろう。

[2006年7月11日稿]

2.ワールド・カップ

サッカーのワールド・カップ ―― ドイツ大会が終わったが、
私は二〇〇二年一月一二日に出版された〈腐敗組織〉という作品で
「ジーコだろうがバーコだろうが、ドイツ大会での日本は
決勝グループ進出などとんでもない」と、はっきり予測しておいた。

ドイツまでは行けるだろうが予選敗退という意味である。

名選手は名監督たりえないと考えていたからだ。


FIFAというのは一大利権団体 ―― 腐敗組織としてあまりに
有名で、明朗なスポーツ団体と思っている人などいないだろう。

主催国が決勝シリーズに進出できるのは、
弱いティームを
温かい玉、 強いティームを冷たい玉、といった具合に
分けてあるから、 ある程度まで勝てる仕組なのであった。

ドイツ大会は決勝シリーズで、試合前に人種差別に反対する
声明をやっていた。

ところがイタリアのマセラッティだかマテラッツイだか知らないが、
この男がアルジェリア人のジダンの家族(女性について)の
侮辱の言葉を口にした。

ジダンはスペイン・リーグに所属しているので、 そのイタリア語が
何を意味するか直ぐ理解し、一度は聴き流し二度目に反撃に
転じたというわけである。

識者と評される連中は、二言目には暴力はいけない、とほざく。

けれど男は戦わねばならないときがある。

私は人種差別的発言をしたイタリア側に問題ありと考え、
ワールド・カップの優勝の栄誉を剥脱すべき、と主張したい。

いくら腐敗組織でも宣誓をやらせている以上、
そのくらいのことはできるはずだ。

日本の代表選手たちは、一部を除いて体力的に大きな問題が
見られる。

そしてスピードが根本的に欠けている。

またパスの技術を決勝進出ティームと較べると、
大人と子供の差が見出せた。

アジアのレヴェルは全体に低く、 四・五ティームという枠は
公平な目で見て 減少されるされるべきだろう。

[2006年7月11日稿]

3.トヨタの凋落が始まる

トヨタ自動車の前会長 ― 経団連の前会長の奥田碩という人物は、
このところ中国べったりの発言を繰りかえしてきた。

これは何を意味するのであろうか。

トヨタ自動車としては、いったん豊田家に大政奉還する、
との大目的がある。

それを実現するためには、豊田家のエースに大きなポイントを
稼がせねばならない。 その場が中国というわけだ。

そうした工作の一環が、中国系帰化人の張富士夫社長(現会長)で
この人事は中国政府へのおべっかにほかならなかった。

そして今度は一〇〇〇億円からの投資だから、ここにおいて
中国べったりの意味が一目瞭然になる。

トヨタは中国で何をしようとしているのか、少し考えてみよう。

ここではまず一三億(私は一四億と確信している)の 中国人の
需要を踏んでいるらしいが、そんなものは直ぐ頭打ちに
なってしまう。

上海方面に進出したフォルクスヴァーゲンが、その典型的な例で
あると言える。
現在は赤字に転落し撤収は秒読みとなっているのだ。

トヨタは今後、昭和軍閥の日中戦争の二の舞いとなり、
「どこまで続く泥濘ぞ」の状態を招くだろう。

その時期の訪れは二〇〇八年以降と予測される。

[2006年7月11日稿]

4.北京オリンピックは危険がいっぱい

二〇〇八年の北京オリンピックは、テロリストにとって 存在を
アピールする絶好の機会である。

だから来年あたりから中国の公安当局と、新疆ウイグル方面の
イスラム教徒との、隠然たる戦いが始まるだろう。

このため観戦ツアーはまずお勧めできない。
取材なら別だが危険は何処にでもあり、ホテル、レストラン、
地下鉄、そして路上と 場所を問わないのだ。

また中国の水は要注意である。

長江の水は成長ホルモンや重金属で汚染しており、
それを北京に運河で移す〈南水北調〉プロジェクトが進んでいる。

つまりオリンピック時に観戦客たちは、汚染水を使用させられると
いうわけで、 水道水で歯も磨けない凄まじい状態となる。

置いてある無料サーヴィスのミネラルウォーターの水質も、
中国産なら危ないことこの上ない。

信用に足る代物ではないのである。

つまりテロから逃れられても、今度は汚染水の恐怖という、
「前門の虎、後門の狼」だから救われない。

重ねて強調しておきたいが、二〇〇八年の北京オリンピックは
いろいろな面で要注意だ。

[2006年7月11日稿]

5.北京オリンピックは
開催できるか

2008年に北京でオリンピック競技大会が開かれるが、
あと二年を切って幾つかの点で黄信号が灯っている。

第一には、水事情を挙げねばならない。

私が〈中国の本当の危なさを知らない日本人〉に書いたように、
黄河流域から北では慢性の水不足である。

長江の水を運河で北京方面へ送る〈南水北調〉プロジェクトが
進められているが、これが化学汚染水だから救われない。

何しろ万里の長城の直ぐ外側までゴビ砂漠が近づいており、
汚水か乾燥かという究極の選択を迫られているのだ。

既に上海や南京などは、水道水で目を洗えない状態となっており、
口をすすぐことなどもってのほかである。

オリンピック観戦は毒水に注意することが、真っ先に必要と
なってくるだろう。



第二には、中国人のマナーの悪さだ。

日本のサッカー・ティームやサポーターが危ない目に遭ったように、
彼らはスポーツのホスト国となる資格に欠けているのである。

金メダル争いをするアメリカだけでなく、不倶戴天の敵 ――
日本に対しても、厳しいブーイングの嵐が吹くに違いない。

一つ間違えれば選手のみならず、遠来の観客に対して暴力沙汰が
起こる、という状況も十二分に考えられる。

彼ら中国人には、乗車に際しての整列乗車という観念がない。

まあ大阪をもっとひどく滅茶苦茶にしたようなもの、
と考えたらよいだろう。

このため会場に入場したり、食事の場を訪れたりしたとき、
外国人が厭な思いをするのは必至と言える。

第三には、中国人の不潔さを挙げねばならない。

彼らは手鼻をかみ所構わず啖を吐き散らす。

それが乾燥して空中を舞うのだから、

夏 ―― オリンピックの季節は真冬と同様、中国の空気など
吸うものではない。

第四には、テロの危険性を挙げておく必要がある。

新疆ウイグル自治区のウイグル人たちは、中国からの独立を
目指している。

彼らはイスラム教徒であり、武装闘争を目指すため訓練を積む機会
を求めて、チェチェン紛争やアフガニスタンで戦い、現実に捕虜が
生じているのである。

中国から伝わってくるニュースや、この国を旅してみての印象から、
長距離バスが発火して二〇人から三〇人が死んでいる事故は、
殆どイスラム教徒や反政府分子のテロと考えてよい。

彼らが北京オリンピックに焦点を合わせ、首都を中心としたテロを
実行してくる確率は極めて高い。

[2006年8月26日稿]

6.ヒラリー・クリントンに
要注意

アメリカは2008年11月に大統領選挙があるが、
民主党の候補としてヒラリー・クリントンの名が噂されて久しい。

女性初の大統領を誕生させようという、民主党屓贔のアメリカの
メディアの流れに乗って、日本の一部のメディアも彼女の待望論
がある。

しかしながらヒラリーが大統領になったら、日本にどのような
損失が及ぶか、まだ真剣に論じられていない。

私は〈中国が沖縄を攻める日〉(ワニブックス ―― 近日刊)で
これを想定した近未来小説を書き上げたばかりだが、
彼女がいかに危険な大統領になるかを予測しておいた。

彼女の夫 ―― 変態性欲者が大統領になったと言われた
ビル・クリントンは、その八年間の在任期間中に何をやったか、
もう一度考えてみよう。

彼は中国をアジアのパートナーと考え、日本を素通りした
外交を展開した。

しかもアメリカ国内では各州で、日本企業に対する訴訟を
続発させ、多額の賠償金を掠め奪ったのであった。

この夫婦はどちらも弁護士で、腕が立つと言われていたが、
「悪徳」とは紙一重であって、不動産に絡むホワイト・ウォーター
事件を起こした。

法的知識を活かして、しかも州というレヴェルで攻撃を仕掛ける
など、知能犯であることを忘れてはならない。

もし2008年の大統領選挙でヒラリーが大統領に選出されたら、
次の四年間は中国に甘いアメリカの最高司令官が在職すると
いう、日本にとっての大問題が出現してしまうわけである。

中国に脅威を与えるからと、MD ―― ミサイル・ディフェンス
計画を中断するかもしれない。

そして最終的には日米安保条約の機能不全、更には廃棄へと
進む可能性があるのだ。

日本としてはそうした事態が招来した際、どう対処するのか
考えを巡らせおく必要がある。

独自の路線 ―― 敵国への反撃手段とか
更には核武装にまで、範囲を拡大しておくべきであろう。
やるやらないは国際情勢次第で別である。

[2006年8月26日稿]

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